私の理性Ⅲ

Ⅰはこちら
http://d.hatena.ne.jp/juerucj/20120414/1334397717

Ⅱはこちら
http://d.hatena.ne.jp/juerucj/20120512/1336793070
前回、ストレスということに関して
少々長々と説明させていただきました。
音楽・イラストの中に自分の感情をぶち込むこと。
それを聞いたり、見たりする人にも大いなる影響があること。
では、それを観覧している人は、どうしたらいいのでしょうか。



音楽は、その場面にいる人たちの重いを高ぶらせます。
たとえば、楽しいときに明るい音楽を聞くと、よりいっそう
うきうきしませんか。
逆に、悲しい時や辛い時、マイナスな感情のこもった
曲を聞けば、泣きたくなったり、余計にイライラすることもあるでしょう。
絵だって同じです。
気持ちが重いときに絵を描けば、
暗く病んだ絵に自然となってしまうし、
明るく、素直な気持ちならとっても楽しく、優しい絵が
描けるはずです。



私だって、嫌なことがあったときとか、両親と喧嘩した時とか
は思いっきり反社会的な気持ちを込めた曲などを
聞いて、もっと「被害者妄想」したい!という思いが
こみ上げてくるんです。
そして、その過激な音楽をさらに強烈にしているのが、
VOCALOIDの電子の音。
正直言って、曲・歌詞には人間の感情・思いが込められると思います。しかし、どんなにがんばっても、機械の音には人間の暖かさ・優しさを込めることはできません。
それを生かした作品も確かにあります。
電子音ならではのエレクトリックな音楽や、
「機械だけど、人間の感情を持ちたい」などの
ストーリーもあわせて、VOCALOIDは輝くことが出来るんです。



しかし、もちろんそれとは逆に、電子音の生気のない声や
耳障りな音を目立たせ、とても恐ろしい音楽を作り上げる
ことだって、出来てしまうわけです。



たとえば、親に怒鳴られた、親大嫌いという嫌な気持ちの
曲だったらどうでしょうか。
行き場の無い怒り、皮肉、憎悪などに当てはまる
楽器を探します。たとえば、とがった音のエレキギターや、
不協和音のピアノ。 オルゴールのような癒される楽器じゃ、
嫌な気持ち・狂った気持ちには合いません。
次に、歌詞にふさわしい言葉。
大体の曲には、表には直接言わなくても、皮肉がこもったり、
たとえなどを使って怒りをあらわした歌詞があります。
そのような歌詞を、あえて解釈することもあるようですが。
そして最後に、VOCALOIDの音声を入れます。
調教しだいで、優しく聞こえる音色にもなるし、
金切り声のような激しい歌にもなるでしょう。


しかし、VOCALOIDのオリジナル曲は、これでは
終わりません。
プロデューサー自身ないし別の絵師様などが、PVもやイラストを作ったりしています。
これで、曲の内容をいっそう、
引き立たせることが出来るのです。


怒り狂ったような音楽、皮肉の混じった歌詞、憎しみを込めて調教された耳を劈く声、さらにはそれ全部を
ひっくるめたような悲しい絵・・・
聞いてると、つい同情してしまうことはありませんか。
嫌なことがなくても、両親に対する
反感の思いがわいて来ることはありませんか。
私は、どうしても、本能的にこういった曲を
求めてしまうのです。怒りのはけ口として。
しかしそれは、はけ口ですっきりするどころか、
もっと恨みを膨らませてしまうのではないでしょうか。
youtubeなどでも、コメントの欄には「本当に親うざいよな。殺してやりてえ」のような酷い言葉がずらりと
並んでいるのです。本当に悲しいです。



しかし、私もこれらを全て否定することは出来ません。
私も嫌なことがあると、意地悪な歌詞とか、不良みたいな音楽が頭のなかで次々と思いついてしまい、絶対にコレ、曲にしてうったえてやる!ということを想像してしまうからです。
思ったことをすぐ口にするより、
こちらはじわじわと、嫌な気持ちを植えつけていくような
感じです。
もちろん、本質的には変わりませんが。


そして、さらに、こういった音楽は人間に精神的なダメージを
与えるほか、人体にも悪影響を及ぼすのでした。
オルゴールなどの楽器はα波を出しているので、
耳・脳への過度な刺激も少なく、本当にリラックスできます。
しかし、不協和音やああいった感じの曲は
脳を強く刺激したり、疲れさせてしまうのです。
本当は、イヤホンなんてもっての他でした。
耳にも直接音を流すため、耳が傷ついてしまうのに・・・


私は、それでもVOCALOIDなどの曲を
両親に聞かれて欲しくないから、どれだけ言われても
イヤホンをやめませんでした。


ですが。
それについての改善策も、いろいろな
方から、教えてもらったのでした。



〜Ⅳへ続く〜